フリーランスが乾燥機を買って時間コストを計算してみた

生活

「乾燥機って高いしな」と思って後回しにしていた。

フリーランスになって3年目、ようやく購入を決意したのは、ある日ふと「自分は週にどれだけの時間を洗濯に使っているんだろう」と計算してみたからだ。

数字を出してみたら、思っていたより大きかった。


洗濯に使っている時間を正直に計算した

「大した時間じゃないでしょ」は思い込みだった

洗濯にかかる時間、と聞かれたら多くの人は「洗濯機のスイッチを押して、終わったら干して、乾いたら取り込む、それだけだから大した時間じゃない」と答えると思う。

自分もそう思っていた。

でも1回の洗濯にかかる時間を、本当に正確に計測してみると話が変わってくる。

洗濯機にかける前の仕分け・投入: 衣類を洗濯機に入れて洗剤をセットして回す。これで3〜5分。

洗濯終了後に干す: これが意外にかかる。シャツを広げてハンガーにかけて、タオルをきれいに伸ばして、下着類をピンチに留めて……1回の洗濯物を干すのに、丁寧にやると15〜20分はかかる。

乾いたものを取り込む: ハンガーから外して分類して室内へ。これで5〜10分。

畳む・収納する: ここが一番面倒かもしれない。タオルを畳んで、下着をしまって、シャツをハンガーのまま収納して。10〜15分。

アイロンがけ(する場合): 仕事用のシャツや、シワになりやすい素材には必要。これは1枚3〜5分として、週に3〜5枚なら15〜25分。

合計すると、1回の洗濯サイクルで50〜75分

週換算・月換算にすると…

洗濯頻度が週3回だとすると、週あたり150〜225分(2.5〜3.75時間)。月に換算すると600〜900分(10〜15時間)

年間にすると120〜180時間

フリーランスとして時給換算してみる。仮に自分の時給を3,000円とすると、年間の洗濯コストは36万〜54万円

…想像より全然大きかった。

もちろん、この全てが「乾燥機で削減できる時間」ではない。でも干す・取り込むという工程だけを乾燥機で省略できるとしても、週あたり1〜2時間、年間50〜100時間程度は浮く計算になる。


乾燥機の初期費用と費用対効果を比較してみた

機種別の初期投資額

ドラム式洗濯乾燥機は、ざっくり以下の価格帯に分かれる。

  • エントリークラス: 15〜20万円前後
  • ミドルクラス: 20〜30万円前後
  • ハイエンドクラス: 30〜40万円以上

乾燥機単体(コンパクトタイプ)なら5〜8万円で手に入るものもある。既存の縦型洗濯機があれば、乾燥機単体を追加するという選択肢もある。

時間コストで回収を考えると

フリーランスで時給3,000円の場合、20万円の乾燥機を購入したとして:

  • 年間で省ける時間:70時間(概算)
  • 時間コスト換算:70時間 × 3,000円 = 21万円/年

単純計算で、1年足らずで初期投資を回収できる。

「時給を仕事に換算した場合」という前提付きだから、全額が実際の収入増につながるわけではない。でも、「洗濯から解放された時間を仕事に充てられる可能性がある」という視点で考えると、無視できない数字だ。

フリーランスの場合、稼働時間が直接収入に繋がる場合が多い。その時間をどこに使うかの判断は、サラリーマン以上に重要になる。

電気代・ランニングコストも加算しなければならない

公平を期して、ランニングコストも書いておく。

ドラム式洗濯乾燥機の乾燥機能は、ヒートポンプ式で1回あたり30〜50円程度(機種・衣類量による)。週3回乾燥を使うとして、月400〜600円の電気代増加。年間5,000〜7,000円程度。

10年使えば5〜7万円。初期費用20万円に加算して、総コストは25〜27万円になる。

時間節約の価値(年間21万円換算)と比較しても、数年単位で見れば費用対効果は成立するという計算になる。

ただし、この計算は「省いた時間を確実に仕事に使う」という前提がある。実際は「なんとなくSNSを見る時間」に変換されるリスクもあるので、そこは正直に認識しておく必要がある。


在宅ワーカーが機種を選ぶときに見るべきポイント

ポイント1:タイマー予約機能

在宅ワークのリズムに洗濯を組み込むためには、タイマー予約は必須に近い。

「朝8時に洗濯スタート→12時に乾燥完了」という設定ができれば、昼休みに洗濯物を取り出して片付けるだけで済む。仕事の時間を切らずに洗濯を進められる。

夜のうちに洗濯物をセットして「翌朝6時スタート、9時完了」に設定するという使い方もある。これなら朝起きたときには乾燥が終わっている。

タイマー予約の有無・設定の細かさ(何時間先まで設定できるか、何コースに設定できるかなど)は機種によって異なるので、購入前に確認したいポイントだ。

ポイント2:完全放置できるか(洗濯から乾燥まで全自動か)

乾燥機を導入する目的が「洗濯への関与を最小化する」なら、洗濯→乾燥が全自動で完了するドラム式を選ぶのが合理的だ。

縦型洗濯機+乾燥機単体の組み合わせは、洗濯が終わったら乾燥機に移し替える作業が必要になる。それでも「干す」という作業は省けるが、洗濯が終わったタイミングで自分が対応しなければならない点は変わらない。

「仕事中に完全放置できる」という条件を満たすなら、ドラム式洗濯乾燥機の方が在宅ワーカーには向いている。

ポイント3:騒音(仕事中に気になるか)

在宅ワークで洗濯機が動いている間、音が気になるかどうかは個人差がある。でも仕事部屋と洗濯機の距離が近い間取りの場合、洗濯中・脱水中の振動音は無視できないレベルになる。

ドラム式は一般的に縦型より騒音・振動が少ない。ただし脱水工程ではどのモデルも一定の音が出る。

「静音モード」が搭載されている機種なら、通常運転より動作音を抑えられる。ナイト運転(深夜の静音コース)も同様。仕事中に洗濯機を動かすことが多い在宅ワーカーにとっては、静音性能は見逃せない。


実際に選んだ機種の話

Panasonic NA-LX129EL ── フリーランスに刺さる機能の密度

Panasonic の「NA-LX129EL」は、12kg洗濯・6kg乾燥の大容量ドラム式洗濯乾燥機だ。

フリーランス視点で最も評価したいのは、「スマホ連携」と「タイマー予約」の組み合わせ。専用アプリから洗濯の開始・終了をスマートフォンで確認できるから、「今いつ終わったっけ?」と確認しに行く必要がない。仕事中に通知が届く。

乾燥性能も高く、ふんわりとした仕上がりが得られるのはヒートポンプ式の特性だ。乾燥後の衣類にシワが残りにくいから、シャツのアイロンがけが減るという副次効果もある。アイロンの時間も節約できるとなると、冒頭の時間計算の「アイロン時間」も削減対象に入る。

洗濯から乾燥まで完全放置できる。朝スタートボタンを押して仕事に入り、昼ごろ「乾燥完了」の通知を受け取って取り出す。このルーティンが可能になる。


Hitachi BD-SG110KL ── 洗浄力を妥協したくない人へ

日立の「BD-SG110KL」は、11kg洗濯・6kg乾燥のドラム式洗濯乾燥機。

日立独自の「ナイアガラ洗浄」が特徴で、大量の水流と独自の洗濯槽構造によって洗浄力を高めている。「ドラム式は洗浄力が弱い」という印象を払拭するような設計だ。

また「風アイロン」機能は、乾燥後にタンブリング(回転)しながら温風を当てることでシワを伸ばす。乾燥が終わった衣類のシワが気になるという人には、この機能は実用的な価値がある。シャツをそのまま着られるレベルまで仕上がれば、アイロン時間をさらに削れる。

静音性という点でも優秀で、深夜の運転にも向いている。在宅ワーク中に洗濯機を動かしても気になりにくい設計だ。

価格帯はNA-LX129ELと近く、両者を比較する際は「スマホ連携の優先度」「洗浄力の重視度」「デザインの好み」などで判断することになる。



時間コスト計算の落とし穴

正直に書いておく。「時間対効果でこれだけお得」という計算は、いくつかの前提が崩れると成立しなくなる。

省いた時間を確実に生産的に使えるか。 洗濯から解放された30分が、仕事に向かうかどうかは自分次第だ。「乾燥機があるから余裕で仕事できる」と思っていても、現実は乾燥機があってもなくてもダラダラしてしまうという可能性はある。

全ての衣類を乾燥機にかけられるわけではない。 ウール・カシミヤ・デリケートな素材は乾燥機不可。これらの衣類が多い場合、手洗い・干す作業が一定量残る。計算から省いていた時間分だけ節約効果が下がる。

故障・メンテナンスコストが発生する。 乾燥機能はフィルター清掃が必要で、これをサボると性能が下がる。またドラム式は縦型より修理費が高くなる傾向がある。長期コストとして計算に入れておいた方がいい。


向いている人・向いていない人

費用対効果の観点で向いている人

  • 時給換算で自分の時間を考える習慣がある人。数字で納得できれば、初期費用への抵抗感が下がる。
  • 洗濯頻度が週3回以上の人。使用頻度が高いほどランニングコストあたりの恩恵が大きい。
  • アイロンがけを習慣的にしている人。乾燥後のシワが減ることで、アイロン時間も削減できれば二重の節約になる。
  • 現在の洗濯機が古い(7年以上) 場合。どうせ近いうちに買い替えるなら、最初からドラム式乾燥機付きを選ぶ方が合理的だ。

向いていない人

  • 時給が低い(または無収入の)期間にある人。費用対効果の計算が成立しにくい。時給換算の価値が低いうちは、そもそも「洗濯時間=機会損失」という考え方が当てはまらない。
  • 洗濯物がそれほど多くない一人暮らしで少量の人。毎回少量しか洗濯しないなら、乾燥機のランニングコスト(電気代)対比で節約効果が薄くなる。
  • 乾燥不可の衣類(デリケート素材)が多い人。プレミアムウールのセーターや繊細な素材が多い場合、乾燥機の恩恵を受けられる衣類の割合が低くなる。
  • 現在の縦型洗濯機が新しい場合。まだ使える洗濯機をドラム式に切り替えるより、乾燥機単体を追加する方が費用対効果が高い可能性がある。

まとめ

洗濯にかかる時間を本当に計算したことがある人は、意外と少ないと思う。「大した時間じゃない」と感じているのは、その時間が断片化されていて一塊として認識しにくいからだ。

でも年間100〜180時間という数字を目の前に置いたとき、「これを何に使えるか」という問いは自然に浮かんでくる。

乾燥機は「時間を買う」投資だ。全員に向いているわけではないが、時給換算で自分の時間の価値を考えるフリーランスには、費用対効果の計算が比較的成立しやすい。

購入を迷っているなら、まず1週間の洗濯時間を計測してみることをすすめる。数字を見てから判断しても遅くない。

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